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日本のコメ先物の市場は 280年の歴史、72年ぶりに復活か?日本のコメ先物市場は 280年前から・・・ 72年ぶりに復活か? 先物新報は、15日の《速報》で、こう報じた。 『コメ先物、再申請は3月2日か・コメWG設置、月内に上場準備を』 東京穀物商品取引所は15日、取締役会後の記者会見で コメ先物商品設計ワーキンググループの設置を 発表した。 来月2日にも開かれる予定の臨時取締役会に諮るものとみられる。 東穀取の渡辺好明社長は 「TPP騒動に巻き込まれたくない」 との考えを述べており、さらに今年の作付けまでに上場を間に合わせたいとしていることから、準備が整い次第すぐにもコメ先物の再申請を行うとの見方が 有力だ。 ・先物新報 http://sakimonoshimpo.blog49.fc2.com/blog-date-20110215.html これは 昨年7月に東京穀物商品取引所が、コメ先物上場に向けた研究会を立ち上げ、先物の上場を農林水産省に申請する準備を始めた経過の報道です。 日本のコメ先物の歴史は江戸時代まで 遡ります。 米の取引所である 『堂島米会所』 は、享保15年(1730)大坂堂島に開設されました。 当時大坂は全国の年貢米が集まるところで、米会所では米の所有権を示す米切手が売買され、帳合米取引が行われていました。 これは敷銀という証拠金を積み、差金決済による世界初の 整備された先物取引でした。 これ以前開設された取引所には、ロンドン(1568)やベルギーのアントウェルペン(1531)にありましたが、あくまで現物取引の先渡取引でした。 その後、明治期以降も東京米穀商品取引所など各地の取引所でコメ先物の売買は行われてきましたが、昭和に入り 戦時色が強まってくると経済統制が厳しくなり、昭和14年(1939)の米穀配給統制法の施行に伴ってコメ先物取引は廃止されました。 戦後は 政府によるコメの生産管理が行われてきましたが、1995年の食糧法施行、2004年の改正食糧法施行によりコメの流通はほぼ自由化されました。 これに伴って、東京穀物商品取引所は 2005年12月にコメ先物の上場を申請しましたが、その際は不認可となりました。 今回 東京穀物商品取引所は、コメの需給や価格が今後、民主党政権の農業政策転換で変動しやすくなるとみており、価格変動リスクを抑えたい生産者や流通業者を市場に呼び込み、低迷する売買の底上げを狙うものです。 認可されれば 72年ぶりの上場となります。 上場されると、今後コメは市場原理によって価格調整がなされ、農水省主導の価格調整の必要性が薄れ、マーケットで価格が調整される方向になるだろうと思われます。 農家は、半年後に収穫予定の コメの価格を「今」決定できれば、豊作などによる値下がりを心配する必要はなく、また販売業者は、将来 コメを仕入れるにあたって、その価格を「今」決定できれば、不作などによる 値上がりを心配する必要は ありません。 しかし、投機などを目的とする「非当業者」の割合が増えると、価格が乱高下しやすくなり、生産の場に 混乱をきたす可能性が考えられます。 なにはともあれ、日本で280年前から実績のある コメ先物取引の再開は、農業を強くするのではないか? と思われます。
by hansaki460
| 2011-02-18 08:29
| 歴 史 秘 話
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