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信濃國 大御食ノ社に伝わる神代文字で書かれた「美しの杜社伝記」を解明してます。
by 史郎


蟻通神社

蟻通神社

蟻通神社なる神社が、複数存在します。

枕草子に ありますが、
 孝行ものの 中将が、当時 老人を棄てる 定めがあった にもかかわらず、家に ひそかに かくまって 親孝行の 誠を 尽くしていた。 その時、唐土の皇帝が 日本を 掠め取ろうと、難題を 突きつけてきた。

一つは 「 本末同一の 太さの木の 棒の、根元と末を 見分けること 」、
二つは 「 二匹の 蛇の雌雄を 見分けること 」、
三つは 「 七曲に くねった 小さな 管玉に 糸を 通すこと 」。
時の帝は、知恵者を 呼ぶが 誰も 答えることが できず、困り 果てて いたところ、かの 中将が、匿っている 親に 教えられ 難問を 解決し、老人を 棄てる 法を 改めるようにして 貰った。
三問目の解決法は、大きな蟻に 糸をつけて 穴に入れ、もう一方の 口に 蜜を塗っておく。
蟻は 蜜の香をかいで 七曲の玉を 通り抜け、玉に 糸を通すことが できる。

 さて、その人の 神に なりたるにや あらん、その神の 御もとに 詣でたりける人に、夜 現われて 宣たまへりける
   七曲(ななわだ)に まがれる玉の 緒をぬきて 蟻通とは 知らずや あるらん
と 宣たまへり ける、と人の 語りし。
               ・・・・枕草子

思兼尊の話として 伝えられて おります。

いくつかある 蟻通神社のうち、かつらぎ町にある神社の祭神は、思兼尊です。
私は まだ伺ってませんが、吾道彦(思兼尊)が 紀伊にいた 天照大神の妹・和歌姫から 求婚された ところです。

   キシイ(紀州)こそ 妻を身際(みぎわ)に 琴の音(ね)の
       床(とこ)に我君(わぎみ)を 待つぞ恋(こい)しき
      ・・・・回文歌です・

「紀州にいらっしゃい。 私は貴方の 妻になって いつも御身(おんみ)の近くで 琴を奏(かな)でて さしあげましょう。 寝床では いつも我君(わぎみ)を 恋しい思いで お待ちしています」・・・と。

おおらかだったのですね。


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by hansaki460 | 2009-03-13 20:59
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