信濃國 大御食ノ社に伝わる神代文字で書かれた「美しの杜社伝記」を解明してます。
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【三波春夫さんの歌】永六輔 &【放射性物質拡散予想図】

【三波春夫さんの歌】

永六輔氏の、心に響く言葉より…


僕にとって お付き合いの深かった歌手は 三波春夫さんです。
こんなエピソードがありました。

彼が年をとってからなんですけど、老人ホームに よく出かけることがあったんです。
ボランティアで 一緒によく行きました。

あるとき僕は三波さんに、奈良の老人ホームで、
三波さんのことを とっても大事に思っているおばあちゃんがいる。

ただ、そのおばあちゃんは 自分の名前も思い出せない、自分がだれかもわからない、
でも、「三波春夫」 というと、にっこり笑うおばあちゃんがいる、という話をしました。

そうしたら三波さんが、「行きましょう、そこへ行って歌いましょう」 と言うのです。
そこで、老人ホームに行ったんですが、そこで、その園長さんが 「永さん、ちょっと」 と言うんです。

「あのおあばちゃんの件なんですけれど、本当に三波さんが大好きな人なんだけど、一方でしょちゅう何かを歌っている」 と言うんですよ。

「三波さんが歌ってらっしゃるのに、客席で歌っているのは、おかしいでしょ。
だから、もし三波さんが それは困る とおっしゃるんだったら、そのおばあちゃんは 会場に入れません。
でも、そんなこと気にしません とおっしゃってくださるんだったら、入れることにしましょう」
と言われたんです。

すると三波さんは、
「じゃまになんかなりません。
こういう施設に来る以上、いろんな方がいることは 覚悟で来ております。 さあ、どうぞ」
と言うので、そのおばあちゃんが 入れることになったんです。

さて、司会の僕が、
「さあ、お待たせしました。 三波春夫さんです」
と言おうと思ったら、そのおばあちゃんが みんなの集まっているホールに入ってきたんですが、もう歌っているんですよ、大きい声で。

「♪一列談判破裂して(数え歌)」 と歌っているんです。

「弱ったな、三波さんに悪くないかな」 と思いながら
「三波春夫さんです」 と紹介しました。

三波さんは出てきました。
出てきたら、何もしないで すぐにそのおばあちゃんの隣に座って、おばあちゃんが
「♪一列談判破裂して」 と歌い出すと、それと 同じ歌を一緒に歌い出したんですね。

それから、そのあと おばあちゃんが 次から次に歌うんです。
三波さんもまた変な人で、どんな歌が出てきても 歌えるんですね。

「♪ひとつとせ」 に始まって、昔聞いた あらゆる歌を歌うんです。
そしたらそれを みんなが歌いはじめた。

司会をしていた僕に、「このまま盛り上げていこう」 「私の歌は要らないからこのままいこう」 と三波さんが言うので、本当にすばらしいコンサートになって、三波さんは 持ち歌を一曲も歌わないで 一時間たちました。

その帰り道、三波さんが
「永さん、私たちは間違っていませんでしたか?
私が行って歌ってあげれば 喜ぶと思っていた この傲慢(ごうまん)さが とても恥ずかしい。
みんな 歌を持っているじゃないですか。
みんな 歌える歌が あるじゃないですか。
みなさんが歌っている歌のなかに入ってみて 勉強になりました。
われわれ歌手は 傲慢です。
自分の歌を歌ってあげればいいと思ってきたことが とっても恥ずかしいです」

『上を向いて歩こう 年をとると面白い』さくら舎
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「お客様は神様です」で有名な、三波春夫氏は浪曲師から歌い手になった異色の大歌手だ。

いつも笑顔を絶やさず、派手な着物姿でファンサービスに徹した三波は、歌う時には、
「神前で雑念を払って祈るときのように、客を神と見る」ということからこの言葉が出たそうだ。

中国の『伝習録(でんしゅうろく)』に、
「人生の大病は、只だ是れ一(いつ)の傲(ごう)の字なり」
とある。

傲慢やおごりは、我とわが身を滅ぼす大病だ。
どんなときでも、自らを振り返って謙虚になれる人でありたい。

今日のメルマガ【人の心に灯をともす】より、転載。

     
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by hansaki460 | 2012-06-05 08:03 | 一般 | Comments(2)
Commented by もずく at 2012-06-05 12:19 x
毎日読んでいます。
特に今日の【三波春夫さんの歌】は、三波春夫♡ファンだった亡き祖母の思い出と相まって、心にしみました。素敵な話をありがとうございます。
これからも、放射性物質拡散予想図と共に、珠玉の話を拾い上げていって下さい。
Commented by ママ at 2012-06-06 06:33 x
とってもいいお話しありがとうございました。三波さん、素晴らしい方ですね!
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