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輪違屋 糸里・桜木大夫の話
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輪違屋 糸里・桜木大夫の話 わちがいや いとさと ・ さくらぎだゆう 幕末の新撰組を主題とした時代小説、浅田次郎の 『 輪違屋 糸里 』 から・・・。 君がため 惜しからざらむ 身なれども 咲くが 誉や 五位の 桜木 『 輪違屋 糸里 』 桜木大夫の歌です。 もちろん作者 浅田次郎作ですが・・・・。 2007年9月、TVドラマで糸里を 上戸彩が 演じました。 女性からは 不評のようでしたが、私は上戸彩の演技を 印象深く思い出します。 花魁道中 http://www.youtube.com/watch?v=mOvs8NW5m3c 「 幸せを欲するのに、分も糞もあるかい 」 吐き棄てるように 土方は言った。 「 それは 卑怯やおへんか。 分も器もわきまえんと、ただ幸せになろうというのんは、 楽をしようということ どっしゃろ。 わては―― 」 と言いかけて、糸里は思いがけず こみ上げた涙声を 呑み下した。 「 わては、たった十六年の間にも、恩や恨みを ようけ蒙ってまいりましてん。 恨みは水に流し、恩は岩に刻んで生きな、 人間は 人間らしう生きられへん いうことも、よう知ってます」 幕末の 女の凄さが よく出ている台詞です。 前出の歌の本歌が 君がため をしからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな ・・・・・・藤原 義孝 です。 藤原義孝は、正五位下・右少将。 後少将と号し、天延2年(974)21歳の若さで没しました。 義孝は、生まれながらの貴族です。 しかし、賤は廃止されたとはいえ、藤原の世には奴婢たちが大勢いた。(今でも その名残がありますが・・・・。) 時代は違えども、糸里も いわば賤の奴婢の様な立場でした。 ですから余計に 二つの歌から私は、似て非なるものを感じます。 義孝の歌からは、激しい恋は感じますが、糸里の生命力は感じません。 ( この歌を百人一首に選んだ定家が、化けて出るかも? ) 浅田次郎氏には、作品ができる時には、啓示のように 作品が降って来るそうだから、この歌も台詞も、あながち彼一人の思いつきではないかも知れません! 応援クリック ありがとうございます!
by hansaki460
| 2012-05-19 06:13
| 一般
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