スポンサードリンク
google.com, pub-3712853130935958, DIRECT, f08c47fec0942fa0
以前の記事
2020年 09月2020年 08月 2020年 07月 more... カテゴリ
全体やまと言葉 幻の吾道之宮 和歌姫 吾道彦 大御食神社社伝記 神代文字 古代文字便覧 竹内文献 ホツマツタヱ 古史古伝 歴 史 秘 話 地方史から見た覇権の姿 一般 未分類 その他のジャンル
外部リンク
記事ランキング
ブログジャンル
|
子供は 本気で叱ってくれるのを待っている &【放射性物質拡散予想図】
.
子供は 本気で叱ってくれるのを 待っている 黒田は 唇の端にタバコをくわえたまま、花沢支配人の 律儀な表情を見つめた。 まったく どうしょうもない律儀者だ。 「 シゲの野郎は、親の考えるほどの 悪タレじゃ ありやせんぜ。 たかだか、眉毛をそって、化け物バイクをブッ飛ばして居ただけじゃ ねえですかい 」 「 たかだか、って―― 立派な不良だよ。 学校は 退学になるわ、母親に 暴力を ふるうわ、あげくのはてにはケンカだ 恐喝だで、何度も警察の厄介になった 」 「 そんなもん、不良のうちにも 入えりゃせん 」 と、黒田は声を殺して 笑った。 確かに このホテルで働いている 木戸組の若者たちの過去に比べれば、繁は 不良のうちには 入らない。 「 支配人さん。 あんた セガレのこと、叱ったことが ねえでしょう 」 「 そんなことないさ。 叱りっぱなし、怒鳴りっぱなしで 十七年だ 」 「 いやいや、叱っちゃいねえ。 怒鳴っても いねえ。 仮に そうだとしても、あんたは ホテルの従業員に そうするみてえに 叱言(こごと) を 言ってただけだ。 シゲの野郎はね、十七年の間、叱られるのを 待ってたんです。 ぶん殴られるのをね、頬っぺた差し出して 待ってやがったんですよ 」 花沢支配人は 腕組みをして 押し黙ってしまった。 考えこむ しぐさが 繁と うり ふたつだった。 そういう 素直な性格を、息子の繁が そっくり受け継いでいることに、この父親は なぜ今も 気付かずにいるのだろうと 黒田は ふしぎに思った。 世の中が 豊かになるにつれ 子供の成長は早くなったが、心の成長は 貧しい時代に育った 自分たちに比べて 七つ八つも 遅れている。 どうしようもない 悪タレを 百人も叩き上げてきた黒田には、そのことが わかりすぎるほど わかっていた。 年を追うごとに、子供らの体と心のバランスは 悪くなって行く。 「 要するに、ガキどもにとっちゃ、リベラルな世の中 なんてのァ、不幸なだけでさ 」 浅田次郎著 『プリズンホテル』3 「冬」 年間空間線量率の予測図 4月24日(火) 4月25日(水) 4月26日(木) .
by hansaki460
| 2012-04-24 02:19
| 一般
|