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信濃國 大御食ノ社に伝わる神代文字で書かれた「美しの杜社伝記」を解明してます。
by 史郎


ここに幸あり &【放射性物質拡散予想図】

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ここに幸あり


「 森繁さんは 神の存在を 認めますか?」

昭和三十年代の中頃の 話です。
伊豆の 戸田の港で 森繁久彌氏が、ヨットの錨をおろしていたところへ、一人の青年が 小舟をこいでやってきた。

唐突な質問に 言葉を濁した森繁に、「 私は 神の存在を 信じています 」と きっぱり言ったという。

その 四,五年前の台風が 気象通報の伝え違いから 青年の乗っていた漁船軍団を 襲った。
100隻にも近い船が 藻屑と消えた時、16歳で生き残った青年は、話し始めた。

丸二日 木ぎれにつかまって 海の上に 生きていたが、やっと僚船に拾われて 二時間ほど デッキに寝かされていた。
その時 夢の中で、
「 お前の つかまっていた木ぎれを 取りに行け 」
と お告げがあった という。

あたりを見回すと、船内いたるところ 死体の山だ。

見切りをつけて 戸田へ帰路をとっていた 船長のところへ行き、
「 すみませんが、さっきの場所へ 戻っていただけませんか。
  私を救ってくれた、あの木切れを 拾いに行きたいんです。
  船長 お願いします。」

「 お前を拾ってからもう 二時間以上走っている。
  そんな木切れで 無駄な時間と油が 使えるか 」

ケンもホロロの返事にも、青年は必死で 船長に食い下がった。
しまいには 舵をとる船長の足に しがみついて 泣いた。 

約 二時間―― 船長は言った。
「 大した奴だ、お前も。 海の男だナ。 よし帰ってやろう 」

四時間 帰って来たところを、また四時間 逆戻りである。

八時間後、太平洋は夕陽が落ちて暗く 大波が ゆれていた。

「 この辺だ。 気の済むまで探せ。 サーチライトも付けてやるよ 」

  そんな 小さな木切れが 大海で探せるわけもない。

ところが その光芒の向こうに 筏が見え、何と 六人の漁師が まだ救いを待っているのが 見えたのだ。


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・・・・ 「ふと目の前に」 と言う 森繁久彌氏の 随筆集の一編です。

私は これを読み返す度に、『 ここに幸あり 』 を、むしょうに 聞きたくなります。

NHK のど自慢で、五十代くらいの 小柄の女性が この歌を歌い、ゲストの永六輔氏が、感激のあまり その後のコメントが 出来なくなってしまったことがありました。



・ここに幸あり 大津美子
http://www.youtube.com/watch?v=HZFhqxLwGBE

・ここに幸あり 鮫島有美子
http://www.youtube.com/watch?v=vstK6rqWFI8


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4月 7日(土)
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4月 8日(日)
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4月 9日(月)
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by hansaki460 | 2012-04-07 07:44 | 一般
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